
ベニーマルク&イルルク
ベニーマルク「やれやれ…。祭りの期間はお小遣い貰って来る子供多いからだろうけど、子供からお金を巻き上げようなんてセコいヤツも増えるんだなぁ」
イルルク「ベニーがあんな路地裏入るからだろ…。でもまぁ、狙った相手が悪かったよな…寧ろ気の毒」
ベニーマルク「あそこの店じゃないとこの薬草は手に入らないんだよ。大丈夫、ちょっとお仕置きしただけだし、死にゃしないさ。多分」
イルルク「騒ぎ起こすなって言われてたじゃん。ヴェルエに怒られるぞ」
ベニーマルク「心配ないよ、証拠なんて残してない」
イルルク「まぁいいけど…。あっ…ねぇ見てベニー、あのキラキラしたやつ食べ物だよね?美味しそう…!買ってみようかな」
ベニーマルク「とりあえず、その両手に持ってるのを食べ終わってからにしたら?」
イルルク「だって、こんなにいろんな物が道のあちこちに売ってるんだよ…!今まで避けてたから知らなかった…祭りってすごい…!」
ベニーマルク「まぁ僕も、初めて見たときはどこにこんなに人がいたんだってびっくりしたけどね。…あ、おじさんこれ一つちょうだい」
イルルク「それに…この格好なら顔も見えないから人の目も気にならないし。すごく…楽しい。俺、ずっとこれ被ってようかな」
ベニーマルク「…祭り以外でその格好してたら逆に目立つと思うけど…。まぁ、僕は別にどっちでも構わないし止めないけどさ」
イルルク「…やっぱ変かな…。ずっと祭ならいいのになぁ」
ベニーマルク「(イルルクが思うほど、目つきが悪いなんてみんな気にしやしないと思うけどね。現に僕らがそうだし。幼少期のトラウマやコンプレックスって根深いんだなぁ…)」
イルルク「ベニー!はい、これ。ポラ・カーラ!一緒に食べよ」
ベニーマルク「え、僕のも?」
イルルク「へへ…初めて言ってみた。やっぱりなんか照れるね…。
今日楽しいのはさ、顔隠してるからっていうのもあるけど…きっと、ベニーが一緒だからだと思う。だから、ありがとう」
ベニーマルク「…そっちの方がよっぽど照れるだろ……サラッと言ってくれるな〜もう!…僕もだよ、ありがと。はい、ポラ・カーラ。こっちのもあげる」
イルルク「いや…ベニーのすごい辛いじゃん…俺いい…」
ベニー「なんでだよ!今のは貰う流れだろ…!」