
シェノ&アニャフィ
アニャフィ「はい、フルーツジュース。シェノの分も買ってきたよ」
シェノ「…ありがとう…」
アニャフィ「おいしいんだよ。飲んでみて」
シェノ「ん…、…あまい。メロン…?」
アニャフィ「そう。おいしい…?」
シェノ「うん、おいしい。ありがとう」
アニャフィ「えへへ。どういたしまして…!…あ、音がする!もうパレード来るかな」
シェノ「ん…、もう先頭見えてきたよ」
アニャフィ「ほんと…!?…ん、んん〜…!見えない…!」
シェノ「…。アーニャ。はい、背中乗っていいよ」
アニャフィ「え…でも…」
シェノ「さっきのおじさんには乗ってたでしょ」
アニャフィ「そうだけど…」
シェノ「パレード、来ちゃうよ」
アニャフィ「…うん、それじゃ、乗るね。よいしょ…、大丈夫?重くない?」
シェノ「平気。立つよ」
アニャフィ「うん。…わあ、見える!大きい山車、すごいね…!あのね、あのね、騎士団の行進もあるんだよ!お父さん達いるかなぁ…!」
シェノ「…アーニャは、今でも騎士団に入りたいの?」
アニャフィ「うん…!女の人が入るのは…大変らしいけど…。私もいつかお父さんやお兄ちゃんみたいに、みんなを助けたいんだ」
シェノ「…そっか」
アニャフィ「…ふふ」
シェノ「…?どうしたの」
アニャフィ「ううん。これがシェノの見てる景色なんだなぁって思って」
シェノ「…さっきのおじさんみたいに高くはないけど」
アニャフィ「そうだね。でもやっぱり私の視界とは違うから。面白いよ」
シェノ「そっか」
アニャフィ「シェノ。今日、一緒に来てくれてありがとうね。…ほんとは、人が多いとこも、仮装も嫌だったでしょ」
シェノ「んん…仮面も、人混みも苦手だけど…、嫌じゃない、と思う。猫も、助けられたし。何でか怒られたけど」
アニャフィ「…何したの?」
シェノ「なにも。迷子の子を家族に届けてあげただけ」
アニャフィ「そうなんだ…」
シェノ「…俺一人じゃ、こういうところ絶対出てこないから。アーニャが誘ってくれたから、美味しいジュースも飲めたし、パレードも見られた。ありがとう」
アニャフィ「…うん。また来ようね」
シェノ「…うん」
アニャフィ「あっ、あれ騎士団かな…!ほらシェノ、来たよ…!」
シェノ「うん。……アーニャ、ジュースすごいこぼれてる…」
アニャフィ「はわぁあ…!…ご、ご、ごめんね、ごめんね…!!」
シェノ「大丈夫。落ち着いて」
アニャフィ「シェノはもっと慌てて…!!」